Daily Sketch with...

ロードバイク、スキー、キャンプ、写真が好きなオッサンブログです。家族で楽しんでます。

今、新たにロードバイクに乗りはじめるとしたら・・・

 ロードバイク歴10ヶ月の私。
 あまり深く考えずに、憧れであったロードバイクに手を出した。
 
 大学時代、先輩からもらった壊れかけのドロップハンドルの自転車が気に入り、チョコチョコ乗り回していた。今のような「距離」を走る乗り方ではなく、ママチャリの延長線上にある使い方である。そして、いつかは自分で買いたいものだと思いながら過ごしていた頃、その自転車は盗まれた。その後、車メインのの生活が始まり、自転車は必需品ではなくなる。次第に「いつかは自分の自転車(ロードバイク)を・・・」という思いも遠ざかっていた。
 
 そんな私が、40も過ぎてロードバイクに手を出した。出していいものかどうかもわからなかったが、何か新しい熱中できるものはないかと考えた時、大学時代の気持ちが蘇ってきた。
 その数年前にはマウンテンバイクに乗っていたが、ロードバイクについては何もわからないまま、ショップへ寄り、価格と見た目で Madone 2.3 2013年モデルを購入した。
 
 ハマった!
 
 程なくして、まだ資金があるうちに、ぜひカーボンバイクに乗りたいと思い、今のVELENO RN に乗り換えた。
 
 そして、最近強く思うことがある。
 それは、ロードバイクへの気の使い方についてである。
 
 何も考えずに乗り始めた頃は、ただ交通ルールを守って安全に、パンクしないように無茶しないように・・・、という感じで乗っていれば良かった。
 
 しかし、ロードバイクとの付き合いがある程度になると、整備やメンテナンスについていろいろな知識が入ってくる。そんな情報が入ってくればくるほど、自転車があまりにも危険と紙一重すぎる状況に怖くなるのである。
 道路交通上での自転車の立場もそうである。
 そして、特に気になるのは、その華奢さ、儚さ、不安定さである。
 
 もちろん、普通に使っていて壊れることはないくらいの強度は保たれているはずである。しかし、それも日々のメンテナンスや、ロードバイクへの関わり次第で、ちょっと間違えれば簡単に危険な目に会うことになってしまう。
 
 例えばブレーキ。毎回出かける度に確認するようにしているが、結構左右のクリアランスが狂いやすい。短期間であればそれはそれで何もないのだろうが、長期間気づかないとホイールのブレにもつながるだろうし、それだけでも怖い気がする。
 軽くて強度もあるカーボンパーツを使えば、締め付けトルクに気を使い、下手をすると、いつのまにかゆるんで脱落、というのもあった。
 先日は、チューブラータイヤがリムの上でズレて結構な角度回っていたし・・・。
 路上の落下物には神経を尖らせなくてはならない。
 
 なんかすごく気を使うことが多いな・・・、と。
 
 そんな時、ふと、ある自分に気づいた。
 
 何の事は無い、そんな気の使い方を、どちらかというと楽しみながらやっている自分がいる。
 はじめは、出かける前の準備もちょっとめんどくさくなっていた時期もあった。もちろん本当に乗りたての頃は、出かけるのが楽しくて、準備も苦にはならなかったが、慣れた頃になると、結構めんどくさくなっていたのである。もちろん後片付けやジャージの洗濯も。
 
 それが最近、『事前準備』 イコール 『点検・整備・設定変更・イジリ』と認識しだしてから、結構楽しくなってきた。
 
 常に不安定で、それをいつも気にしてキープしていなくてはならないのがロードバイク。
 ブレーキなら、前回あの場面で音が鳴ったなとか、もう少し遊びがあってもいいかも、などと考えて設定変更(クリアランスを揃えるついでに)。ボルトの緩みはないかな、と工具を手にとって整備の真似事をして楽しむ。そして、タイヤがグリンってなってきたなと思ったら、期間の長短は関係なく、そろそろテープの張替え時期だと判断し作業に入る。どれくらい交換に時間がかかるだろう?。ついでに違うタイヤを使ってみたりして・・・。
 
 こんな大らかな気持ちで付き合わないと、案外しんどいかも・・・。
 
 せっかくロードバイクを購入しても、長く続かないケースってこんなことが原因なのかもしれない。ロードバイクを日常の道具の延長として捉え、安易に始めると、気軽でメンテナンスフリーで、それでいてスピード感を味わえる爽快な乗り物で、一人で好きな時に出かけられる、などという感じになるのだろう。しかし、本当はかなり気を使う部分があって、それに気づいたら、チョットめんどくさくなってしまってロードバイクがオブジェと化してしまうとか、ありがちなのではなかろうか。
 実際私も冬場にそんな雰囲気に飲み込まれたことがあるし。
 
 もちろん安全に関わる部分ではシビアに神経を使わなくてはならないが、それだけでは楽しさは半減である。安全に関わるシビアな部分とどれだけ楽しみながら付き合っていくかというのが、ロードバイクという趣味と長く付き合う上で重要なのではないかと思うようになった。
 
 そして、表題の「今、新たにロードバイクに乗りはじめるとしたら・・・」である。
 ロードバイクを求めてショップへ向かう私自身に言いたい。
 
 『ロードバイクをせっかく買うのだったら、常に勉強し続けなさい。そして、その本当の怖さを知り、それを回避する力を楽しみながらつけなさい。そうすれば生涯楽しくロードバイクと付き合うことができるでしょう』
 
 ん!
 なんか、使えそう。
 今度、ムスメちゃんに説教するときにアレンジしてみよう。