親子の絆をつないでくれる? 自転車生活とDi2に感謝?(しまなみライド番外編)
前回のしまなみライドでは、雨に降られるものの、何とか決定的な被害は避けて自宅に到着することができた。しかしそうは言っても、多少なりとも雨に打たれている。フロントフォークあたりを見ると、ブレーキダストが散っているのが見えるし、フレームも所々汚れている。早めに簡単な清掃はしておかなくてはならないだろう。
作業は翌日になってしまったが、簡単な拭き掃除をし、チェーンを軽く拭き上げ、オイルを差しておいた。
作業途中、部屋のドアの隅から何やら暑い視線を感じる。
恐る恐る顔を向けると、娘ちゃんが顔を半分だし覗き込んでいた。
娘ちゃんとはある件でケンカ中だったため、「なに?」とそっけなく聞いてみた。結果は分かっている。前にチェーン掃除をした時に、ギアチェンジを娘ちゃんに頼んだ。合図をしたらシフトボタンを押すように言って、ペダルを回してもらうのである。この作業がどうも楽しかったらしく、今回も「ポチポチやりたい・・・」と言ってきた。
「いまケンカ中なんだけど?」と素っ気なく言い放ちつつ、ここらで仲直りしておかないとお互いにしんどいよね、と大人な対応をした。小一の子どもとケンカになること自体、既に大人な対応ではない、というツッコミはなしで。これがマイ・スタイル。
とりあえず二人で座って冷静に話し合い。お互いに納得したところで、シフトボタンを押す作業(というほどのものではないが)を任せた。これはこれで正直言えば助かるし。
さっきまでのふくれっ面が嬉しそうな微笑みに変わる。全く現金なものである。
それでも、娘ちゃんといっしょにロードバイクを触る時間は楽しい。
「合図したら、この長い方のボタン押してね」
カラカラカラカラ・・・
「ハイ」
「よいしょ」(ポチ! 小さな指が変速ボタンを押す)
ウィン、カチャン!
「ハイ」
(ポチ)
ウィン、カチャン!・・・・・
前後全てのギアに行き渡るよう、シフトアップ、シフトダウンを繰り返す。
こんな感じである。
言葉は少ないが、ピッタリと息の合った親子の絆がそこにはあった。
機械式だとやりにくいかな?
Di2で良かった〜、と思った瞬間でもあった。
作業を終える頃にはすっかり仲良し。
一緒に気分良く、夕食のためダイニングに向かった。
またチェーン掃除の時には娘ちゃんに頼もう。
そして、それ以外にもできることがあれば手伝ってもらおう。
自転車を介して絆を深めるのも悪くないな。