Daily Sketch with...

ロードバイク、スキー、キャンプ、写真が好きなオッサンブログです。家族で楽しんでます。

20130616しまなみ海道ショップツーリング 3

●再度スプリント(やっぱり負けるのは嫌なもので)

全体の中でほぼ最後尾に位置していた私は、まず、それぞれのペースで進んで行く数人の横を抜けて行った。しばらくすると、Kさん、それを追う2〜3人の姿を捉えた。少しずつ距離を縮めながら、斜度に対して出来るだけ早く、でも消耗は避けながらのバランスを気にしながら追走した。やがて一人がKさんを追い抜く様子が見えた。それに反応してKさんもスピードを上げたように見えた。追走していたもう二人は抜かずにスピード維持。距離はだんだん近づく。

ちょっとして、追走の二人を抜くことができた。まだ斜度とスピード、消耗のバランスはかろうじて保たれたまま。余力が残っているわけではないが、もう少しの間は行けそうな気がした。
しばらくするとMさんがやや失速気味?。これまでメインの参加者集団はずっと先頭で牽いてくれていたので、当然疲れていたはず。申し訳ない気もしたが、さらに先に行くもう一人、M久さんにぜひとも追いつきたい思いでパスした。
この時点で先頭は山裏を上がってきた時に最後に抜いたM久さん。ここはぜひ山岳二連勝を果たし、完全勝利を収めようと躍起になった。

M久さんの姿が目の前に迫った頃、残りの距離はわからないが、ここでペースを合わせてしまうと、もう二度と再加速できないのではないかという気持ちになった。また、そのタイミングでスパートをかけられればもちろんついていくことはできないだろうとも。

なので、距離を縮めてきた勢いプラス、ちょっとハッタリのプチ・スパートで抜いて先頭に立つことにした。そしてできる限りそのままのペースを長く続けて距離差を稼ごうと必死にもがき続けた。その先はチョットした賭けである。
ちょっとすると、気持ち斜度がきつくなった。
「ヤバイ〜!!!」
声が出た。視覚的にはまだまだ続きそうに見える。だんだんとペースが落ちてくるのもわかる。時折ミラーを見て、追走者を探したが、まだ目に入らない。というかミラーが小さくて見えにくいので、近くにはいない、というところまでしかわからない。心臓はバクバク。スピードも20km/hを下回り、15km/hくらいでジワジワ上って行く感じになった。
左カーブを抜けた先、頂上と思われる景色が視界に飛び込んできた。助かった!、と思うと同時に、それが本当に頂上であることを祈って再度ペースアップ。こんな場面で、頂上と思っていた先に、さらに上りが続いており、心が砕け散ってしまうことがよくある。今回はそんな思いはしたくない。それで抜き去られたらちょっと恥ずかしいし・・・。という祈りを込めてペダルを回した。
すると、そこが頂上。
「ホワン・ホワン・ホワン・ワン・ワ〜〜〜ン・・・」という安堵の音が頭の中で鳴った。下りはよく覚えていない。危険なのでペースは抑え気味に慎重に下っていったはずである。

後で合流後に話した内容では、Kさんは特に「逃げ」態勢にはいったわけではなく、ただ単に先導としてペースを上げただけだったらしい。M久さんに抜かれた後、「なんっで?」という思いとともについそのお祭り騒ぎには参加してしまったようではあるが。
M久さんは。私と同様、やはりKさんの飛び出しを「逃げ」と感じ取り、すかさず反応したらしい。私が抜いた時も、山裏でのリベンジのため後を追おうと考えたが、タイミング的に心折れて追撃できなかったようである。作戦成功!と言いたいところであるが、M久さんもそこまでの行程、何度かロード組を牽いてくれている。その分の疲労の蓄積は大きかったはずである。私がM下さんを抜いた後で失速していった時にはジワジワ詰め寄ってきていたらしいし。残り距離に助けられた感じである。
それにしても、こんな感覚はすごく楽しい。たぶん、抜き去られていたとしてもすごく楽しかったと思えるだろう。普段の生活の中でこれほど気持ちが沸き立つ瞬間はそうそうない。

次回へ続く・・・

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