Daily Sketch with...

ロードバイク、スキー、キャンプ、写真が好きなオッサンブログです。家族で楽しんでます。

旅は道づれ・・・、久々のソロが一転、ロードバイクっていいもんだ!

 
2014年1月18日(土)
この日の午前中、急に時間をあけることができた。その時間帯で走りに出かける人はいないかと、ショップの関係の人も誘ってみたが、あいにく急すぎたみたい。なので久々のソロでの出撃になった。
行き先は色々と迷ったが、時間もそんなにないので、鞆の浦を周り、常石、松永を回って帰ってくるコースにした。少しだけ山越えがあるが、平地主体なので、ラク〜に回ってこようというつもりでいた。休憩は極力取らず、途中、常石あたりのコンビニで補給休憩だけのつもりでいた。
 
準備を終え、8時過ぎに家を出発した。さすがに出だしは寒い。日は出ているので、袖があると蒸れそうだったので、モーフィス・ジャケットは袖を外してバックポケットに入れておいた。
と、出発直後、トラブル発生。
クリートがはまらない。
何度か挑戦したが全くハマる気配はないので、出発後50mくらいのところで停止。シューズ裏を点検した。クリートのC字金具が飛び出ていて、中に収まらない。C字金具を押さえるための爪は以前に折れたままになっていた。その後もずっと使い続けていたが特に問題もなかったのでそのままにしていた。そのせいかもしれないと思ったが、どうも違う。
いったんネジを外して分解してみることにした。
で、見てみると、C字金具の先端部が折れていた。その折れた部分が奥に挟まってC字金具本体がうごけなくなってしまっていたようである。ダメならこの日のライドは諦めるしかないな、と思いながら、挟まっていた部分を取り除き、再度組み立ててみた。すると、多少はめる時の感触が鈍い感じはしたがなんとかハマってくれた。付け外しを何度か試しても特に支障はない。とりあえずしばらくはこれで乗るしかない。帰宅後すぐに新しいクリートを注文した。
 
思わぬトラブルで身体も冷えてしまい、再出発後も寒さは続いた。腕もスースーするが、じきに暖まるだろうとそのまま走り続けた。
 
まずは鞆の浦を目指そうと芦田川へ出て、南下した。時間的に渋滞まではいかないまでも、通勤の車も走っており少々走りづらい。水呑大橋西詰を過ぎ、右折するとグリーンラインや、熊野、沼隈方面へ続く道へ入る交差点がある。そこでの信号待ち時、目の前を一台のロードバイクがそちら方面へ向かって行くのが見えた。
自転車乗りの習性?として、他の自転車乗りが視界に入るとつい観察してしまう。バイクは SPECIALIZED TARMAC。カッコイイ。遠目に全体像を見るとなんとなく違和感・・・。ヘルメットがTT用だった・・・。
 
興味を引かれまくり、つい私も後を追って右折してしまった。前走者スペシャさんは重めのギアを力強くゆっくりと回していた。スピードはそんなに出していなかったので、程なくして追いつくことができた。ちょっと距離をおいて付いて走ったのち追い越しざまに声をかけてみた。反応が薄ければそのまま距離を広げるし、話が弾めば「ごいっしょ」できるといいな、と考えていた。久々のソロだったということもあり、人恋しかったのかもしれない。
 
私「おはようございます!」
 
スペシャさん「おはようございます!」
 
お、なんかいい感触・・・
 
私「カッコいいっすね、ヘルメット!」
 
スペシャさん「いや〜、平地で巡航速度上がるからね、ちょっと抵抗あったけど、やめられません。耳まで覆っているので冬はあったかいし・・・。
 
これでもうお友だち・・・。
どこのチームに所属しているとか、レースとかは出ているのかとか、軽くおしゃべりしながら、坂を上っていった。
しばらくすると「グリーンライン」への分かれ道がやってきた。左折するとグリーンラインへ入る。
 
スペシャさん「グリーンライン行くんですか?」
 
そう言われて、とっさに「ハイ!」と答えてしまった。雰囲気的にはスペシャさんも行きそうな流れなように感じられたので。私自身すでに計画は変更してしまっている。直進して沼隈方面へ抜けるよりも楽しそうであるし。
 
スペシャさん「じゃ、いっしょに上がりましょう」
 
私「お手柔らかにお願いします」
 
こうやって「ごいっしょ」することになった。
なんでもスペシャさん、夜勤明けで帰宅途中のトレーニングで回っているということだった。夜勤明けでヒルクライム・・・。自転車好き、、、いや、あえて言ってしまおう、自転車バカがここにもいた。というか、どこにでもいるのだろうけど、こうやって初対面で気軽にいっしょに行動できるのが嬉しい。
 
グリーンラインを上りはじめて、路面の湿り具合はひどくなっていた。ここまでも路面が完全に乾いているところに混じって、所々湿っているところが断続的にあった。しかしグリーンラインに入ってからは乾いている路面はほとんどないような状況となっていた。
帰ってからのバイクの掃除がおっくうだな、などとのんきに考えながら斜度6%弱の坂を上っていると、突然違和感を足裏に感じた。タイヤがグリップを失い直後にまた取り戻すというのを短時間に数度繰り返したのである。凍結であった。
 
「スルッ・・・ググッ・・スルッ・ググ・・・」
 
その感触を味わって肝を冷やした。
 
私「凍結してますね」
 
スペシャさん「うん、今滑ったね」
 
私「上りでよかったです」
 
スペシャさん「下りはゆっくり行かないとね」
 
幸い、その後の上り、そして下りも凍結はなかった。ただそれは今だから確定したことであって、走っている最中は常にヒヤヒヤだった。
上りは続く。
5%から10%の斜度が続く中、時折おしゃべりもしながらのペースで上って行った。
 
「入口から1km」
そんな看板が目に入った。
オイオイ、こんな看板があるんだ。しかも、まだ始まってから1kmか・・・。
そもそもどれくらい距離が続くんだろう?
車では何度か走ったことはあるが、自転車では初めてのこと。スピードが違うので感覚は狂ってしまう。そもそも車ではあまり距離は気にしない。6km?、8kmくらい?
 
いろいろ考えているうちに「2km」の看板。そしてさらに「3km」。半分近いところまで来たかな?と感じ始めたころ、スペシャさんが言った。
 
スペシャさん「あとは自分のペースでゆっくり行くので、自分のペースで行ってください!」
 
私「わかりました。では、松永あたりまで回って帰ります。お疲れ様でした!」
 
特にペースを合わせていたわけではないが、夜勤明けのスペシャさんとはペースが違ったのかもしれない。ここからは自分のペース維持、といってもペースアップするわけでもなく、それまでのペースと同程度で走り続けた。スペシャさんとはゆっくりと距離が開いていった。
 
少し走ると、道の向こうの視界が開けそうな気配。景色を楽しめるかもしれない、そう思って、楽しみにしていると、突然前方の路面が明るく見えた。強い日差しが照りつけているのかと思ったがそうではない。雪がうっすら路面を覆っていた。20m程度ではあるが初の雪上走行だった。特に滑りそうな気配はない。慎重にトルクを一定にしてやり過ごした。
その後視界が開け、遠くに松永あたりだろうか、町並みがモヤの中にたたずんでいるのが見えた。その後は大きなカーブを抜ける度、初めは右方面に町並み、やがて左手に海が視線に入ってきた。
 
この日のはじめの計画で向かうはずだった鞆の浦も上空から見下ろす形になる。正面には太陽。仙酔島がシルエットになって美しい。木々に囲まれた山の中を駆け抜けている時にはピリピリと刺すような感触だった空気が、突然柔らかく優しさをたたえはじめた。距離は「入口から7km」とか過ぎていた。 さらに上って、いったんピークを越えてから少しの間下りに差し掛かった。そこで目の前に広がるそうだいなけしき・・・。休憩はコンビニまでしないつもりでいたが、ついついバイクを止めて写真を撮ってしまった。
 
霞の中に浮き上がる仙酔島。とても幻想的である。
写真を数枚撮り、しばし景色を楽しんでいると、来た道の向こうからスペシャさんが下りてきた。
 
私「またいっしょになりましたね。お疲れさまです。」
 
スペシャさん「偶然ですね、私も休憩はいつもここでするんです。」
 
そんな話をしながらいっしょに景色を楽しんだ。私の方は長いこと休憩してしまっている。身体が冷えてしまってもいけないので一足先に行くことにした。
 
少し下ったのち、再度上り。表示には「入口から10km」。下りが少し含まれてはいたが、10kmほどのヒルクライムになる。練習にはちょうどいいな、そう思った。斜度も5%から10%弱まで。距離もそこそこある。そして何より美しい景色が、ヒルクライム時のしんどさから気を逸らして和らげてくれる。結果としてこの後松永へ出て帰宅するまでに要する時間は2時間半弱であった。前半ヒルクライム。半ばで海沿いの向かい風。そして後半は平坦主体の巡航と、バリエーションに富んだ練習を2時間半程度でできることになる。確実に半日で終われるコースで、バリエーションも楽しめるということで、なんとなくお得である。これからも休日中心に半日程度時間が取れた時にはぜひ走りたいコースである。
 
さて、グリーンラインから下ると、阿伏兎を過ぎ、常石、そして浦崎あたりまでは海岸線中心に走ることになる。カーブも多く多少のアップダウンもあるため気が抜けない。そして最大の敵は向かい風だった。この日は風も強い。それでもなんとか30km巡航を維持しながら、走り切った。そして予定していた休憩地であるコンビニへ。コーヒーとおにぎり、肉まんを補給し再出発した。この辺りから時間が気になり始め、あまりゆっくりできなかったのである。結果的には帰宅予定の11時には余裕で間に合ったのだが。
 
その後は松永へ出て、国道2号線へ。海沿いのルートでの向かい風から一転、そこまで強くはないものの、追い風にも応援してもらって、多少の上り勾配を含む区間をAve.34km/hで急いで走り帰った。
 
帰宅後、すぐにやること・・・。
それは、とりあえずバイクの掃除。水拭きとチェーン清掃、ホイールとタイヤの拭き上げを行ない、一連の活動を終了した。
 
【気温とウェアデータ】
予報気温 6時1℃〜12時7℃
ガーミン 最低-2℃〜最高10℃、平均2℃
dhbビブタイツ
DRYFITインナー
dhbウィンドブレークジャージ
cannondale モーフィス・ジャケット(ベストのみ)
dhbグローブ
BBBシューズカバー、カイロなし
これで、上りはすこしあせばむかんじ、下りは寒い
手足先はやや冷たい感じ
帰宅後のシャワーで足先はジンジン・・・