Daily Sketch with...

ロードバイク、スキー、キャンプ、写真が好きなオッサンブログです。家族で楽しんでます。

レース直前!:調整と相談で思わぬ展開?

外の気温はさらに少し下がり、日も上りはじ めたにもかかわらず、車内は過ごしやすい時間帯が続いていた。寝ていて熱くも感じられず、快適に過ごせていたので、外は明るいのになかなか起床できず、 「よし!、起きよう!」と行動した時には7時半を過ぎていた。トイレと洗面を済ませ、車内に戻って朝食用に買っておいたパンをほおばりながらテレビを見て いると、ようやくチネくんもリア二段ベッドから起き上がってきた。
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二人とも、「今日がレース当 日だ!」という気合も気迫も全くない。完全に気の抜けたオッサン二人である。レースのスタートは、実は午後2時から。受付や事前準備を含めても12時半く らいまでに現地にいれば余裕なので、まだまだテンションを上げるべき時ではないのはわかったうえでのことだった。時間はたっぷりあるので、ダラダラ過ごしながら、徐々にテンションを上げ、身体も起こしていくことにしていた。

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ここのところ、午後スタートだからといって油断して、直前到 着、即スタートという計画ではできない気持ちの盛り上げと準備という点で重要な部分だと感じられた。キャンピングカーでの前泊なので、「寝る」ことに関し てはそんなにマイナス面はない。暑ければ近くの標高が高めの場所を探せばいい。今回はほとんど現地での泊で快適に過ごすことができたので、さらに良い条件 だったといえる。しかも、逆にクーラーの効き過ぎで身体が冷えたとか、クーラーの調整で何度も起きたりといったこともなかったので、体調管理面でもベスト だったのではないかと思っている。時間的に余裕もあったため、開催場所の確認と様子見も余裕をもって行なうことができた。その分、身体を目覚めさせ、気持 ちも段々と張っていくコンディショニングがこれまでのレースに比べてやりやすかったのは確かだった。
 
さ て起床後は、曇り空の下、湿り気は帯びながらもまだ冷たさの残る空気の中でゆっくりと過ごしていたのだったが、段々と気温も上がってきた。車内で過ごすに は、窓全開でもきつい状況になってきたので、10時過ぎ車を移動させることにした。目的はレース会場横の第6駐車場の確認と昼食。さっき朝食を食べたばか りだったが、昼食は早めに済ませておかなければレースでもたれてしまうだろう。そう思って早めに軽く昼食を済ませておくことにした。
 
エンジン始動。
移動開始。
起床直後ではなかったため、頭はすっきり起きている。もちろん前夜のお酒も残ってはいない。
ま ずは第6駐車場の確認に向かった。明るくなってから目にする付近の様子は、夜の到着時には見えなかった様々なものを見せてくれた。何もないところかと思っ ていたのだが、案外建物が多い。そして、何となく小洒落た印象を受ける街並みであった。泊まった第3駐車場から第6駐車場までは2kmも離れていないの で、出発してすぐにその上り口を見つけることができた。しかし、そこには誘導員さんが。表示も「満車」。朝のスタートからいくつかのレースは終わっている はずだが、やっぱり一日イベントとしてすべてのレースを楽しんで帰る人が多いのだろう。車の出入りは少ないようで、その後昼にもつれる時刻になってもその 様子は変わりなさそうだった。そこで時間の余裕のあるうちに予定変更。第6駐車場を目指すのではなく、車中泊した第3駐車場に車をとめ、準備物一式をもっ て自転車でレース会場へ向かうことにした。準備物一式といっても、補給職と飲み物くらいで十分である。朝に福山を出て会場入りしていたら焦るところだっ た。ここでも前泊のメリットに救われた。
その後は昨夜来た道を少し引き返して、マックで昼食を とった。しばしのんびりと過ごし(朝からのんびりしっぱなしではあるが)、第3駐車場へは12時くらいにもどってきた。幸い車は少なく、余裕をもって準備 スペースも確保しながら準備することができそうだった。準備の間だけは、その準備スペースにサイドオーニングを出させてもらおうと、一つだけスペースを開 けて駐車スペースの端っこに車をとめた。そしてサイドオーニングをだす。即席の準備スペースの完成である。

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サイクルキャリアから2 台のバイクを下し、その他の備品をそろえていく。まずはアップがてら付近を散策してみる。20分ほど上り下りのある公園内の道を走ってみた。調子 は・・・?、よくわからない。疲れてはいないが、脚を回すにはもうちょっと心拍を上げておかなくては、といった感じだった。
時間的にもちょうどいい感じになっていたので、いったん車に戻り、装備一式を持ってレース会場へ向かった。アップの途中で少しぱらついた雨も、少し落ち着い ていた。公園の敷地をいったん出て、少し東へ走ると、先ほど車で確認に来た上り口が見えた。その坂を上っていくと、だんだんと会場の熱気が伝わってくる気 がした。駐車場は満杯。本部スペースにはたくさんの人・人・人、そしてバイク。しかも高そうなバイクばかり目に入ってくる・・・。受付を済ませ、時間をつ ぶしていると、9歳以下、12歳以下などといったレースがスタートし、ゴールしていった。
チネくんは、速そうなバイクと出で立ちの人を見るたびに、「速そうっすね~」、「なんか、オレら場違いな感じですね~」とちょっと空気にのまれた感じでいた。 私のほうは、はなから上位入賞を狙うでなく、安全にゴールを目指すのが第一。そして、ここ数週間これまでとは違って乗り込んできた結果が、良くも悪くもこ こで現れてくる、そう考えていた。なので別段空気にのまれるわけでもなく、面白くチネくんの様子を見ていた。そういえば、チネくん、今シーズンに入ってか らのレースでは入賞も果たしており、調子が上向き加減な様子。できれば上を狙っていく、という気持ちが、慣れない地での慣れないレース前の雰囲気に飲まれ てしまった原因だったのかもしれない。
そして、コース試走の時間。チネくんとともにコースに 入った。スタート位置直後から上りが続く。ゆっくり、ゆっくりと意識しながらもいつもの癖で、段々とペースが上がっていってしまう。「ちょっと!、ペース 速すぎですって!」とチネくんが叫んだ。いや、ゆっくり走ってるつもりだし、周りにはどんどん抜かれていってるんだけど・・・。どうも、空気にのまれた感 がまだ続いているようだった。
スタート直後のこの坂、ガーミンを見ていると8~9%くらいまで 斜度が上るっぽかった。その坂を上りきると、折り返して少し下り基調に。そして再び上りを経てあとはしばらく下りが続く。そして最後にちょっとした丘をか け上って下りつつ一周を終えるというコースだった。まだ時間はあったが、試走はこの一周だけにした。レース前に疲れてしまってもなんなので・・・。
ここで、大切なことを決めるのを忘れていたことに気づいた。
「もう終わりにしたいですよ・・・、ところでスタート、どっち先に行きます?」
チネくんが聞いてきたので、私も精いっぱいはったりを利かせて、「どっちでもいいよ」と答えてみた。
「どうしましょうか???」
私の中ではスタートはチネくんとなぜか決まっていたし、チネくんもそのつもりでいたはずなんだけど、あまりにきいてくるので、「じゃ、オレ行こうか?」と 答えてしまった。たぶん、そうすれば、「あ、でもまあ、スタートはオレ行きますんで、最後お願いします」となるのではないかと思っていた。
 
しかし帰ってきた答えは、
「じゃあ、お願いします! はじめは4周ずつ、あとは3周ずつの交代で・・・、では、そろそろスタート位置並びましょう!」って。
「え?」
「で、なんとか10位以内キープしてくださいね」
「え?・・・」
「あ、無理なら、最悪15位以内位キープで!」
「???」
心構えのできていなかった私はかなり狼狽してしまいつつも、何の抵抗もできずにスタート位置まで来てしまっていた。しかも、2列目・・・。チネくんからのオーダーをこなせないことはない位置。
正直、チネくんが行くもんだと思い込んでおり、思ってもいなかったスタート。列に並びつつ、膝は小刻みに震えていた。それを必死で隠しつつ、とりあえず目の前のことに集中しようと、周りを見渡した。
この立場で見てみると、、、
「みんな、確かに速そう・・・」
し かも120分エンデューロのスタートは「チーム」と「ソロ」で分かれてスタートすることになる。チームは予定時刻2分前にローリングスタートして、定刻で 解放される。ソロは後ろに並んでおいて定刻スタートとなっている。なもんで、今周りにいる人たちはすべて「チーム」での参加者。すなわち周りの人たちはみ んな「敵」、「ライバル」ということになってしまう。膝は相変わらずカクカクしていた・・・。
「スタート○○分前~!」
元気のいいアナウンスの声が響いた。
ガーミンを見てみると、あと1分弱。
アナウンスは1分前のコールだったのか?
時間の経過が感覚からずれてしまっていてよくわからなかった。
しばらく集中を試みる。
じっと前方を見据えて、スタート時にクリートキャッチを失敗しないようにだけ気を付けた。

膝のカクカクはなんかおさまってきたみたい。その代り、心拍はかなり上がってそうだった。

そして、ゆっくりと静かに時間は経過して、スタートが近づいてきた・・・・・。

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