男三人で大三島までさみしく(20130821)
職場の同僚Mくん、知り合いの威勢のいい高校生Hくんと、男だけ三人で尾道から大三島までの往復80kmを走ってきた。
Hくんの母親と話しているときに、「一緒に連れていくよ」、と言ってしまったため、こんな組み合わせになってしまった。
朝7時半に迎えに行き、尾道駅前の駐車場で8時半に同僚Mくんと待ち合わせた。到着後、すぐに、Hくんの自転車をレンタル。補償金1000円と一日レンタル料金500円、合計1500円で借りてもらった。補償金は自転車返却時に帰ってくるから、実質500円で一日乗り放題となる(18時〆切)。なかなかリーズナブルだ。Hくんと相談の上、借りたのはNAGI。尾道で製作される自転車だったはず・・・。
乗り始めのHくんの言葉、「ママチャリより速いわ!」というのが印象的だった。
ほどなくしてMくんも合流して、9時ごろ尾道を出発した。今回は私はHくんに合わせて、MINIフォールディング・バイク。前回尾道出張の時に乗り回した後のローラーで、やたら足がよく回るようになっていたのだが、その理由として、このバイクに乗ったこともあるのではないかと思いはじめ、それを確かめたかったということもあった。
まずは、向島まで渡船で渡った。野郎だけのムサイツーリングの始まりである。
渡船のオバチャンに撮ってもらった今ライド唯一三人そろった写真。
ちなみに、この高校生Hくん、普段はママチャリには乗っているものの、こんな形でのツーリングは初めての経験。どれくらいの距離いけるかもわからなかったので、はじめは行けるところまで、と思っていたが、思いのほかよく走り、結局合計80kmほど走ることとなった。お尻の痛みと、うっかり履いてきたサンダルでの親指付け根の痛みに耐えながらのライドとなった。
向島から因島、その後の瀬戸田までは、まだ元気もあり、真新しい環境の中で気分も高揚し調子よく進んでいった。とはいえ、暑さは尋常ではなかったので、水分補給と休憩を十分にとりながらゆっくりペースで。
生口橋を渡ると、楽しみは、とりあえず「ドルチェ」である。ジェラートで体の中から冷やすのを目的に淡々と漕いでいった。
そしていつものショット。
ジェラートを食べつつ、相談した。初ライドのHくんにとっては、ここからでも往復すると55km程度。「初」にしては上出来な距離走ることになる。一方Mくんはせっかくここまで来たのだから、多々羅大橋を渡り県境を越えておきたいという思いもあった。Hくんに聞いてみると、アッサリ「せっかくだから行ってみよう!」と軽いノリで切り返され、拍子抜けしてしまった。
ということで、一応初めの目標であった大三島で昼食をとり帰ってくることに決まった。ただ、帰りのスタミナを考えると、少しでも体力を残しておく必要がある。そこで、Hくんにはドラフティングを教えることにした。「ドルチェ」から多々羅大橋までの間、割と平坦な道が続く。市街地を除いてはそんなに危険はないだろうと判断した。スピードは23km/hからはじめた。体感できるかは微妙な速度だが、幸い?向かい風もあり、少しでも風除けの効果はあったと思われる。
ドルチェでのジェラート休憩を終えた後、せっかくだから県境も越えようと、一路大三島へ。
しかし慣れてくると調子が上がってきて、25km/h、27km/hと速度も上がっていった。しまいには30km/h弱巡航で列車を形成するまでになった。
食事の時にHくんが言っていたのは、「しんどかったけど、最後のスピードが出たところは楽しかったな」という言葉。この言葉がでラフティングの楽しさを如実に物語っている。
大三島に渡ってから昼食とした。多々羅しまなみ公園のレストランで昼食をとり、ゆっくりと身体を休めた。
そして、引き返す。休憩したとはいえ、やはりしょっぱなの上りは身体にコタエル・・・。
生口橋へ上がる前の休憩。今回は暑いし、初めての人もいるしで、休憩は多め。
帰り道はひたすら、Madone 2.3を駆る同僚Mくんに風除けになってもらって、疲れに耐えながら黙々と・・・、いや、いろいろくだらないことをクッチャベリながら走った。恐るべし高校生の体力。
瀬戸田「ドルチェ」前では、再度入店の誘惑にかられたが、Hくんは「早く帰ったほうがいい」と言うので、断念。ひたすら尾道を目指した。
因島では、コンビニにより、水浴び休憩。
ボトルの水を買ってきて、頭からかぶって身体を冷やした。これで残りの距離頑張れる。
因島大橋への連絡道まではちょっと坂がきつい。Hくんの様子をちょっと心配したが、淡々と間をあけずについてきていた。そのまま因島大橋の入り口に到着した時も。一方、Mくんは、連絡道までの上りで、つらそうな様子で間があいていた。帰りの平坦地では時おりの逆風の中、メインで牽いてもらっていたので、疲労がたまったのだと思う。橋の上で待っているときには、以前、連絡道の入り口を見落として行き過ぎ、坂を上りきってかなり下ったところでそれに気づいたことがあったので、今回も?と心配した。それでもしばらく待つと何とか無事な姿をあらわし、ホッ。
その後は向島半周を残すのみ。
最後の休憩を終え、渡船で尾道に渡り、ゴールへ到着したのは、16時半。実に7時間半の旅だった。ゆっくりペースとはいえ、Hくんにとってはかなり苦しい旅だったと思う。それでもHくんは、「しんどかった」と言葉にはするが、つらさよりも、充実感を味わっている割合のほうが大きいように見て取れた。これが自転車の魅力なのだろう。自分の力で長距離を走り切った充実感。これはたまらない。ただ気を付けなくてはならないのは慣れてくると、どんどんその距離が増えて行ってしまうということ。はじめにやっとこさ完走した距離は、半年もすると、物足りなくなってしまう。
Hくんがこの後、どのような自転車とのかかわり方をするかはわからないが、再度一緒に出掛けたいものである。
私自身にとっての今回のライドは、距離80km。実走時の平均速度20km/h程度。物足りない感じはしないでもないが、フォールディング・バイクで走ったことに大きな意味を見出したい。ビンディングペダルもなく、普段の愛機とは違うバイクで比較的長めの寄りを走りきれた部分はうれしかった。先にも述べたが、フラットペダルを踏んで得たこの距離、愛機にまたがった時、それまでとはまた違った効果を与えてくれるものと思っている。
明日早朝、Yさんと朝練の予定。出勤前の1時間半ほど行ってくる。そこで、今回の成果も感じられるかもしれない。
ちなみに、この日の私の体調は最悪だった。前々日の松江日帰り出張の疲れと、その時のクーラーまみれの生活がもとで、体調を崩してしまっていた。怖いので測ってはいないが、熱もあった感じである。今もまだ声は変だし、のど、鼻はガサガサ感がスッキリしない。明日の早朝練、どうなることやら・・・。