ジテツウの危険性を再認識
今朝の通勤時のことである。
途中でガソリンを注いだため、いつもより少し時間が遅くなっていた。しかし、始業時間には余裕があるので、特に焦ることもなくアミティで通勤していた。
コンビニで今日の補給食を購入し、通勤路へ戻ったところ、遠くから救急車のサイレンの音が聞こえてきた。これまでにも何度かあったタイミングで、その時には「あ~、誰か具合の悪い人が出たんだな」くらいにしか考えていなかった。
通勤路に戻ってしばらく行くと、前方にサイレンの主である救急車が見えた。近くにいるの中学生がしきりにそちらに注目している。また沿道の住民の人たちも、道端に出てきて救急車のいく先に注目していた。「事故でもあったのかな?」と思った。
その救急車はしばらくして道路わきに停車した。その横の路地を見ると、明らかにサイクル・ウェアに身を包んだロードバイク乗りの男性が、手を抱えて立っており、そのそばに心配そうに気して声をかけている様子の地域の人数名。
そして、、、その足元には倒れたままになっている、ロードバイク。
「ロードバイクの事故だったのか!」
しかし、この時間帯でロードバイクで通勤している(たぶん)人の心当たりは、一人しかいない。そう思って、その自転車乗りの男性の様子を見てみると、やっぱり「あの人」だった。
「あの人」、、、といっても直接の面識があるわけではない。
私が通勤しているとき、同じ方面へ向かっているためたまに目にしていたくらいである。ただ、自分もロードバイクに乗るため、いつも興味を持って見ていた。そして、追い抜きざま「お疲れ様! 気を付けてね!」と心の中でヒッソリと声をかけていた。むこうは「あ、キャンピングカーが抜いていったな」程度の感じだろう。私がジテツウをするタイミングでは、時間帯が少しずれるので、いっしょになったことはない。
こんな「知り合い」というにも及ばない人の事故(の直後の様子)を視界の端の方にとらえたのだった。それでも同じロードバイクに乗る者の心境としてはとても同情してしまう。とともに、車を止めて声をかけようか、とさえ思ってしまった。もちろん、交通の混乱も招くし、たとえ本当にそうしたとしても、見ず知らずの人に声をかけられるばつの悪さもあるだろうから、実際にはゆっくりとその場を通り過ぎた。
過ぎ去った後には、その原因がとても気になった。
なにが原因であんなことになっていたのだろうか?
車との接触?
でも周りに止まっている車は見えなかった。
自損事故?
真相はわからない。
でもひとつわかっていることがある。
「あの人」はとても丁寧にロードバイクに乗っている人だったということ。
いつも上下ジャージを着て、前後のライトも常備。そしてバックミラーも装備していた。乗り方も無闇にスピードに乗せるのではなく、きちんとTPOを意識した安定した乗り方。そしてケイデンスも気持ち高い感じで維持しており、素人目に見ても安心してみていられる人として私の目には映っていた。もちろん、信号無視なんてしない。きちんとマナーも守ってる。そして実は「あの人」が、私がジテツウを始めたきっかけともなった人だったのである。
「マナー」という点では、実はもう一人対照的な自転車乗りをよく見かける。距離は短いが同じ方向への行く人で、マナーのかけらもない乗り方をする輩。この人についてはまた別立てで・・・。
で、今回考えさせられたのは、ロードバイクの危険性の再認識。
「あの人」ほど、上手くバイクに乗り、マナーを守っている人でも「事故」に巡り合ってしまうという事実。乗る距離、時間が増えれば増えるほど、そのリスクも高まっていくのだろう。
これまでの3年弱のロードバイク生活の中で、事故になりそうなことはあっても、事故になってしまったことはない。自分が注意していたからとか、マナーを守っていたからということではなく、これが単なる「ラッキー」なことだったんだと認識を新たにしなくてはならない出来事となった。
そして、ジテツウ自体も。時間のある中でのツーリングやトレーニング・ライドと違って、こちらも時間の制限もあるし、周りの車や人々もなんらかの時間的な制約を持って行動している人は多い。そのような中でのジテツウの危険性を再確認した。
「あの人」が通っていた道は私はあまり通らない。時間短縮という意味ではこちらのルートの方が断然(といっても数分だろうが)早い。だが、通勤時間帯の車に怖さを感じて、基本的には避けていたルートだった。その道よりももっと山沿いの「裏道」にあたるところを基本通るようにしている。といっても今年度に入ってからは帰宅の時間が遅くなっており、ジテツウ開始はまだなのだが。いずれにしても、ジテツウを再開するとなったら、ルートの選択と余裕を持った時間設定をもっと積極的に行なっておかなくては自分の身は守れないな、という認識も新たにした。
通勤途中でたまに見かけるだけで、話したこともない「あの人」。
まずは、事故の影響はたいしたことはなく、またすぐジテツウに復帰できるのを楽しみに待ってます。!