Daily Sketch with...

ロードバイク、スキー、キャンプ、写真が好きなオッサンブログです。家族で楽しんでます。

ペダリングについて最近感じていることを、「そっと・・・」整理

1.「引き脚」を意識し始めたきっかけ

 「引き脚」については以前から、どうやったら使えるものかとあれこれ考えてはいた。せっかくのビンディングペダルなので、使えるものは使ってもっと速く・・・、いや楽に坂を上ったり、巡航したりしたいと思うのだった。そこで、思い出したように意識してみたりするのだが、目に見えて効果がないとなかなか継続的に意識できない。とりあえずその場でパワーが出せそうな「踏み脚」に依存してしまう。

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9月はじめに行なわれた「もみのき耐久レース」のとき、上りのイメージについて、チネくんが以前AR-Kさんから聞いたという内容を教えてもらったことがある。

  

その内容は、

急斜面では難しいが、ある程度までの斜度なら、「引き脚」を使う。だからほとんど踏まない。これで脚を温存しておいて、急斜面では無理なので「踏み脚」も入れつつパワーを出していく。

というものだった。

このレースの時には私も意識はしてみたものの、その時いきなりでは当然のごとくうまくいかない。少しきつくなってくるといつの間にか今までのような「踏み」主体のペダリングになってしまっていた。

一方チネくんは少し前から意識はしていたようで、本番ではピットから出てすぐにはじまる上りから、「引き脚」のみで速度も維持しつつ上ることができ、かなり楽しそうな雰囲気であった。

本人曰く

   「ぜんぜん踏んでないです!」

   「引き脚ばっかりで!」

とのこと。

その時の私の走り方は、上りはほどほどに抑えて、下りと平坦区間で頑張っていた。しかしタイムにつながるのは上り。各周回を比較しても、やはりチネくんの方が平均して20秒程度速そうな感じだった。

その後なんとなく悔しくて、ローラーや実走の機会があると、この「引き脚」を常に意識して走るようになった。

2.「引き脚」を意識したときの効能

 「引き脚」を意識しだしてからは、それまでとは明らかに筋肉の張る部分が変わってきた。太腿の前側が張っていたのが、裏側が張るようになってきていた。これがハムストリングスをより使うようになってきたということだろうか?

そして、その効能は意識しだして10日くらいして実感しはじめた。

それが、9月18日のジテツウ帰りのことだった。

  
それまでも、低回転ながら、うまくいくとちょっとした上りでこらえられ、速度維持が今までよりもつらくない、という印象は受けていた。

しかしこの日、数字となってその実感が現れた。

結果、裏鈴池ではベストタイムの9秒遅れ。その次の記録はだいぶ間があいていた。ベストタイムは VERENO RN で明らかにタイム短縮を狙って挑んだ時のものであり、KOM。それを考えれば、残った余裕のこともあり、健闘したといっていいのではないだろうか。

このときには「引き脚」をはっきりと意識して上った。そのおかげか前半の斜度が6%前後のあたりでもあまり失速せず、速度維持できていた印象を持った。しかし後半の10%もつれの斜度になると、「引き脚」だけでは対応できず、「踏み脚」に頼り切らざるを得なくなってしまった。その後、斜度が緩くなったところで、再度「引き脚」を使おうと思ったが、その時にはそのリズムが頭から外れてしまっていた。結局残りは「踏み脚」と最後のスパートでフィニッシュすることになった。

3.でも・・・急勾配と高ケイデンスでは・・・

 「引き脚」を意識することで、パワーの出る太腿前側の筋肉を温存しながら、持続的に「ある程度の」パワーを出し続けることができる後ろ側の筋肉を使って速度を維持できそうだ。踏み脚で進むと、トルクがかかるところとかからないところの波ができるが、引き脚ではトルクのかかり方が均一化される。そのおかげで脚への負担は常にジンワリ、ズ~ン・・・とくるが、気を緩めなければ、うまく速度の低下を抑えることができる。

しかし上り、特に急勾配となると、引き脚メインのトルクでは足りなくなり、みるみるうちに速度を奪われていくことになる。もちろん坂がきつくなるので速度は低下していく。その速度低下を最低限に抑えたいのだが、それができずどんどん失速していってしまう。そこで、「踏み脚」を使って速度維持に走ることになってしまうのだ。

また、「引き脚」を使って走る場合、ケイデンスは低く抑えられてしまう。たぶん自分の中では慣れない感覚であるので、速く回すと「引き脚」の意識を保てないのだと思う。なので通常よりも少し重めのギアでユックリ回しながら「引き脚」を意識してきた。

4.慣れてくるとこれはこれで

 こんなことをやっていて、その感覚になんとなく慣れてきたかな、というのがここ最近のことである。その慣れのおかげか、前記事の通り裏鈴池でのベストタイム更新となった。

  

「結果、 イケたのではないか・・・と、思う」

感触の根拠は、これも「引き脚」だった。この時には最後まで引き脚を意識し続けることができた。斜度が低いときは、引くだけで、ほとんど踏まない感 じ。そして斜度が上ると踏み脚を交えながら引き脚も使う・・・。そんな変化の中最後まで「引き脚」を忘れることなく上り切ることができた。

「この時には最後まで引き脚を意識し続けることができた」、それがタイム更新のポイントになったと思われる。ただ、書いているように、前半はほぼ「引き脚」で、後半斜度がきつくなったところでは「引き脚」に交えて「踏み脚」も使った。単純に考えれば、力が足りなくなったので、「踏み脚」をところどころ使ったと取れるが、その時の私の感覚は違っていた。

このあたりの雰囲気の違いはその日のポタ、前日にチネくんと行った大三島ツーリングの時あたりにも感じていたことだった。

「引き脚」を意識するからといって、「踏み脚」がゼロになるわけではない。そもそも、「踏み脚」は自然な動きなので意識しなくても、脚の重さをペダルに乗せるレベルから思いっきり踏み込むところまで自在に操れるのではないかと感じ始めていた。「引き脚」のみに意識を持って行った時にも、無意識には脚の重さをペダルには乗せているのだろう、と。だとすれば、途中「引き脚」の意識を持ちながら、一方でちょっとだげ踏む感じも加えればどちらも使えるようになるのではないかと思ってやってみた。すると、なんとなく不思議な感じを味わうことになった。

作用・反作用というのか、「踏み脚」を支えにして、反対側の脚で引き上げると、けっこう力が入りやすい。平地やちょっとした上りなどで試してみたが、これがなかなかいい感じだった。

なので、今の感覚は、「引き脚」と「踏み脚」を別々に考えるのではなく、いっしょに考える方がいいのではないかと感じている。「引き脚」をベースにして、斜度やスピード、ケイデンスに応じて「踏み脚」の力の込め方を最小から最大まで変化させて対応する。その時の感覚は「踏み脚」と「引き脚」による、作用と反作用の関係を意識する感覚である。

この感じを裏鈴池でやってみたのがタイム更新につながったとき。そのおかげもあり、最後まで引き脚の意識も残して上り切ることができたのではないかと思っている。

そして、ケイデンスについても、少し距離を乗りだしたら「引き脚」の意識を残したままケイデンスを上げていくことは可能になった。慣れてくれば、さらに上がってくるのではないかと思える。

この時の脚の軌道のイメージは、地面平行よりも少し前下がりの楕円である。「踏み脚」の方は前方下へ、反対側の「引き脚」の方は先端部から上がりながら身体に近づいてくる感じ。これの繰り返し。そして案外、単純に直線的なイメージで交互に運動する方がスムーズな感じもする。

5.今のイメージ

こんな感じの今のイメージ。

正しいのか、間違っているのかはわからないけど、負荷をかけなくてはならない時、作用・反作用の動きをしながらの脚の上で、身体が浮いているような感覚を味わうのはとても不思議で気分が良いものである。しばらくはこのイメージを各場面で試してみて、身体に馴染ませてみようかと思っている。

まだ、エントリーはしていないものの、10月と11月に一回ずつ予定されているレースがある。当面そこまでは今のイメージを身体に保って臨んでみることにする。失敗したからといって失うものがあるわけではない。自分で感じたことをやってみて、トライ & エラーを繰り返しながら長く楽しむのもいいもんである。

また、この感覚を身体に馴染ませたら、飽きないうちに四川も挑戦してみたいものである。四川でどう感じられるか、上りは捨てた私だけど、その「感覚」はとても気になるので年内には一度上っておこうと思う。

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