「ひとり グラン・フォンド みよし」、そして・・・
充実した一日を送ったと、心から思える、5月31日(日)。
この日は、一つ前のエントリーにあるように、午前中は相方ちゃんのクリート着脱の実地練習を行なった。何とかなりそうな様子を見て、その後私は、自分の準備をそそくさとはじめた。
なんの準備かというと、表題の「ひとり グラン・フォンド みよし」に向けての準備。
この日はスキークラブのオフ・行事で、夕方から「インライン・スケート」の練習をすることになっていた。その場所が「三次ワイナリー」だったのである。時期的に自転車にも乗りたいし、スキーもうまくなりたい。その二つを両立するために、三次までの自走を決断した。相方ちゃんとムスメちゃんも参加するのだが、彼女たちはアミティで向かってもらって、帰りはアミティに乗せて帰ってくる。そんな予定で行事に臨むことにしたのだった。「グラン・フォンド」というにはそこまで険しい山を上るわけではないが、これまでになく「上り続ける」必要があると感じられたため、そんなイベント名にしてみた。
というわけで、午前中は相方ちゃんのクリート練習。午後は自走で三次へ。そして、到着後、インライン・スケートを使ったスキーのイメージトレーニングを行うという、密度の濃い一日を送ることになった。
自宅は12:30くらいに出発となった。17時に現地到着を目標にゆっくりと「上って」いくことにした。休憩は2カ所程度の予定。走り切って終わりではなく、その後に別活動もあるため、余力を残しておく必要がある。体力を温存しながらのペース・キープを心掛けることとした。
今回ははじめてGARMIN Edge1000Jのナビゲーション機能も使ってみた。「三次ワイナリー」を電話番号検索で目的地に設定して出発したのだが、予定しているコースとは別ルートを案内されたため、かなりせわしくリルートがかかる。思ったようにルートを設定しなおすのはめんどくさかったので、現地付近に到着するまでずっと無視し続けることになった。
結局ルートは自分で選んだコース。自宅出発後、鈴池ルートを抜けて芦田川沿いへ出て、御調へ。その後世羅へ上がって、吉舎、三良坂を抜けて現地へ到達するルートとなった。
まず初めの難関、というか上りとなる、鈴池のコース。My坂なので、何度か走っているが、脚を温存しなくてはならないので、フロント・インナー、リア・ローからペースを作って、心拍もあまり上げないようにして上り切った。たぶん出力ゾーンも2~3後半くらいがメインではなかったかと思う。心拍もそんなに上がらず、いい感じ。
芦田川に出てからも、軽めのギアに徹した。ケイデンスも90~100程度。完全な下りでなければ、フロントはインナーで行こうと決めた。
府中を抜けたあたりで、なんだか明日が重い、特に太ももはダルさを感じてしまっていた。まだ序盤なのに。この一週間、ローラー練もできていなかったのが響いているのだと思った。
天気は曇り。風は強くないがやや逆風。それでも、強度を上げていないので適度に風があたって快適に過ごすことができた。
出発してから1時間15分ほどで、最初の休憩ポイントとなる、御調のコンビニに到着した。朝食は軽めに済ませ、昼食は摂っていなかったので、ここで補給をしておいた。家から持ってきた梅丹のジェルと、コンビニのどら焼き、そしてコーラ。おなかは軽く減ってはいたが、何かガッツリ食べたいという気はおきなかった。
休憩しながらどら焼きをほおばっていると、二人のロード乗りがコンビニにイン。ちょっと話したところ、福山市内から八田原ダムを回って、世羅から下りてきたところらしい。私がこれから上ろうとしているルートで下ってきたということ。
直後にもう二人ほど合流し、
「下りで60km/h位はすぐに行ったわ」
「けっこう長い下りだったね」
とか会話の端々に、世羅からの下りの様子が漏れ聞こえてきた。
そこを私は上っていくことになる・・・。
以前、上ったことはあったが、かなり久しぶりのこと。細かなところまでは覚えていないが、一度上って楽になり、その先でさらに上って、と二段階に上りがあったように覚えていた。そして確かに距離もそこそこあったような。
そんなことを考えているといたたまれなくなって、考えるよりも、まずは上ろう! という思いになり、軽くあいさつを交わして再スタートを切った。
再スタート後も、、、やっぱり脚は重く感じられた。心なしかケイデンスも落ちてきているような。まあ、それでも無理なペースではなく、ゆっくり着実に進めばなんとかなりそうなので、そのまま進んだ。進むしかないのではあるが。
ただ、世羅まで到着してしまうと、案外あっさりここまで来たな、という印象だった。タイムアタックのように必死こいて、ギリギリで上ってきたのではないからだろう。ひとつ目、ふたつ目、ともに心拍と出力ゾーンを一定程度にキープしながら上ってきた。空を覆っていた雲も少し薄くなり、見慣れない景色を楽しみながら上ったため、終わってしまえば、苦しさよりも楽しさの方が上回っている印象だ。
世羅からしばらくは、冬場の毎週末スキー場へ行くときに通る道(もちろん車で)。車で通りすぎる視界からではなく、自転車の速度域からの景色は新鮮だった。スキーの時には早朝、しかもまだ暗いうち。今回は真昼間に通っているという違いもあるかもしれないが、通り過ぎる景色には確かに見覚えがある。
いつもは車で通りすぎる景色を、この時にはロードバイクで。その距離的・時間的なロケーションの違和感に楽しみを覚え、なぜかテンションが上がった。
大小いくつかの上りを越え、ふたつ目の休憩地点である、吉舎のコンビニにたどり着いた。
ここでは、アイスとジェルを口にし、ドリンクの補給を行なった。相方ちゃんに連絡を取ってみたところ、
「今、世羅の上空!」
ということだった。やっぱ車は速い。私より2時間弱後に出発したはずなのに、もうすぐ追い越されてしまう。でも、その時間分のさわやかな楽しみをロードバイクによる自走は与えてくれている。
残りの距離はもう少しのはず。
予定の時間よりも少し早めに到着できそうだったので、ここからは時間短縮を狙って、少し負荷を上げた。
Edge1000Jはあいかわらずリルートを繰り返し、無視され続けていたが、この後やっと共通の認識に立って案内してくれるようになった。そうしてみると、設定さえきちんとできていれば、結構使えるもんだ。特に今回のようになじみのない場所での走行には便利である。ただ、その時その時の気分でコースが変わっていってしまう私のような乗り方をするものにとっては、ちょっとめんどくさく感じられてしまう。
気になっていた電池の持ちは、今回のライド後残量70%。満充電からで、バックライトは無し、ナビを使って。約4時間ちょっとでこれなので、実質12時間は使えそう。普段使いにおいては十分な印象を持った。
三次市内に入ると、ナビゲーションに導かれ、「三次ワイナリー」まではあっという間、という感じだった。そして無事にみんなと合流。
身体は思ったほど疲れを残しておらず、少し休憩をした後、インラインスケートに履き替えての練習に入った。
すぐ横には遊具もあり、ムスメちゃんは大喜びで遊びまわっていた。戻ってくるとインラインスケートに履き替え、いっしょに行ったり来たり。
昨年、インラインスケートは新調した私。
昨年10月に練習に参加した時には、ローラーが朽ちかけていて、全く走らなかったため、何のイメトレにもならなかったのだが、今回は違った。ここのところイメージ固めに時間を割いていた、小回りの動きのイメージと同様の動きを体感することができた。途中ではビデオも撮影してもらったのだが、やっぱりスキーの時と全く同じ癖も再現されていた。この感覚なら、確かにイメトレになるわ! という実感。スキーのオフトレとしてのインラインスケートの割合がグッと上がった瞬間だった。
結局、80kmほど上り、その後インラインスケートを楽しんで帰宅したのが21:30。なかなか濃い一日となった。
それにしても今回は、相方ちゃんがアミティを運転してくれたおかげで、ロードバイク自走での行動範囲が広がってありがたいことである。今回は実際には同乗していった同じスキークラブの人が、行きは運転してくれたのだが、そもそも相方ちゃんが運転する気になってくれたおかげなので、感謝・感謝である。